宣伝会議賞、協賛企業賞の受賞者さんにインタビュー!Part4

今日は前回に引き続き、奥村さんに協賛企業賞やコピーについてインタビューします。

…そうなんです。2つも受賞されているんです!

今回の宣伝会議賞、複数受賞が目立った回でもありました。
これだけ応募者がいる中での複数受賞って…、
やっぱり、秘訣があるに違いない!!
というわけで、2つ目の受賞作品から、さらに秘訣を掘り下げていきます!

【課題】
パナソニックの電動アシストMTB「XM1」が日本で大流行するアイデア
※MTBとは、マウンテンバイクのことです。

【受賞作品】

限界なんかに挑戦しない。

「はいはい、よくあるコピーね。限界に挑戦…しない!?」みたいな驚きがありますよね(笑) 
限界に挑戦することがかっこいいとされている世の中に、待ったをかけるような、
常識をひっくり返すコピー。鮮やかですよねぇ。
というわけで、引き続き奥村さんにインタビューしていきます!


気になったコピーをさらに考えて進化(深化)させる



これはもっと具体的なコピーが
選ばれるのかな、と思っていました。
「楽しいことに、意地を張らない」
というコピーを最初の方で思いついたのですが、
それが気になっていて、このコピーをさらに考えて浮かんだのが
受賞作の「限界なんかに挑戦しない。」です。
気になったコピーをさらに考えて進化(深化)させるのって
大事かもしれないですね。
実際の仕事では粘り強くいろいろ考えるのですが
宣伝会議賞の場合、課題が多いのでそれがなかなかできない。
やっぱり粘りは大事じゃないかと、今回の受賞で改めて感じました。


奥村さんに他の作品も見せていただいたときに、「楽しいことに、意地を張らない」もいいコピーですよねぇ。と話したら、「そのコピーを発展させたのが、受賞コピーです」と返されて、改めて進化させることの大切さを実感させられました!(笑)
自分だったら、「楽しいことに、意地を張らない」が思いついたら、満足して、次の切り口へ進んでいる気がします^^; 見直す際に気になったコピーは、受賞作品へと化けるチャンスだと思って取り組むと、一層表現に磨きがかかるかもしれませんね!

切り口も好きです!マウンテンバイクを楽しむ人って、自分の力だけで、自分の足で漕いでいるという満足感もあるのかなと思っていて、だけど、その満足感を得るために苦労している人に対して、肩の荷が下りるようなコピーにもなっているのかなと思います。


二次ワードを見つけていく。


コピーの考え方としてはみんなやると思うのですが、
まずは「その世界ワード」を課題やホームページを見ながら
かき集めます。でも、そこで集めた第一次ワードって
あまり役に立たないんです。けっこう当たり前のものが多いから。
みんなもチェックしますしね。
だから、その一次ワードを見ながら、二次ワードを見つけていく。
今回の「限界」なんかは二次ワードです。それがけっこう力になると思います。
これは8284さんのブログでもコメントしたのですが、
一次ワードの中でもメインワードはなるべく使わないようにしています。
例えば、今回ファイナルに残った

建てたい家が建っていた。(課題:at home 中古物件の魅力を伝えるコピー)

って、結局は、中古とはなんぞや、ってことじゃないですか。
この課題で、中古、とか、新築、というメインワードを使っちゃうと
コピーが説明になっちゃうんですよね。
コピー初心者の人はどうしてもそういう言葉を使いがちだと思うのです。
これは意識した方がいいと思います。

あとは、僕自身の大きな課題なのですが、
商品との距離感ですね。
長い間コピーライターやっていますけど
キャッチ1本という仕事よりカタログとかチラシとか
そういう仕事が多いので、どうしても商品よりのコピーを書いちゃう。
例えば、今回のシルバー

一番多く使う食材は、
水でした。

のようなコピーがなかなか書けない。
これがパッとできちゃう人もいるんですよ。
そういう人が羨ましいです。
だから、商品にズームするのじゃなくてどれだけ「引いて」考えられるか、は
いつも意識しています。

このシルバーのコピーなんかは、初心者の人からすれば
これって水のことですよね、商品のこと言ってないのにいいんですか?
みたいな意見も出てくると思うのですが、
こういう「引いたコピー」で商品に落とし込むというのが
結局は「広告コピー」だと思うので、
その辺りはもういいコピーをたくさん見て勉強するしかないですよね。

特に1次ワード、2次ワードのお話は、深くうなづいてしまいました。というのも、at homeの課題で「中古」を連発して使っていたので(笑) 確かに、説明っぽい、つまらないコピーを量産してしまっている…!こういう1次ワードって、くさるほど同じようなコピーがきっと来るんだと思います。また、考えの浅さ(商品に近いところで考えが留まっている)を露呈してしまっている証拠でもあるなと思いました。深堀ができているかのチェックにも、1次ワードを量産してしまっていないかを確認するのは、とても有効なやり方かもしれませんね!メモメモ!
そして、具体的な取り組み方まで、教えていただきました!


スケジュールについて


僕は一つの課題を何巡かしたいので
スケジュール的にはこういう感じにしています。

課題は30課題にして、期間中は1日2課題。そうすると半月で1巡します。

1巡目 若い順に「その世界ワード」を探しながら思いつくままに書いてみる。
2巡目 今度は後ろからバンバン書く。
3巡目 シャッフルして、さらに書く。
4巡目 コピーを整えながら応募。書いたコピーに誘発されてさらに新たなコピー
    を思いつくことも多いです。そして、
    この時点での満足度をマルバツサンカクなどで残しておくようにしています。
さらに 4巡目は少し早めに終わるので締め切りまでだいたい1週間ぐらい余裕ができます。
    そこでバツやサンカクの課題を徹底してやっています。

ある程度期間を置いて何巡かさせた方が
課題に対してフレッシュに取り込める気がしています。

いろいろなところで考える、ということも意識してやっています。
公園行ったり、図書館行ったり、犬の散歩の時に考えたり。
目に見えるものが違うとコピーも絶対違ってくる、これは間違いありません。

4巡…!やはりこういうお話を聞くと、ただバーっと量産するよりも、見直す大切さを実感させられます。1巡目に書いたコピーを土台に、新しいコピーへと(受賞作品へと)跳ねさせていく。そういう方が結構多いように思われます。次回は自分はチェックシートを作って、製品を一つ一つ点検するように、コピーを一つ一つ点検していこうかなと考えています(笑)
…いつも受賞できないのは、いつも同じカフェで、考えているからかもしれないな。メモメモ。


というわけで、本当に学ぶべきことが多かった、メモびっしりの全2回のインタビューをお届けしました!

「限界なんかに挑戦しない。」

MTBを超えて、人生の格言っぽいコピーですよね。
いいコピーって、商品を飛び越えても、頭に残るコピーかもしれませんね。




この記事へのコメント

  • よねぢ

    はじめまして!
    奥村さんの投稿より見させていただきました。
    なるほどなーと感心しまくりです。
    スケジュールはこんなの教えていいのか⁈とか思ったり笑
    霧ヶ峰の作品は、「目の付け所がシャープでしょ」のようなクラシックだけど、ズキュンと撃ち抜かれるような鮮やかさだし、
    MTBの方は「なんか」を入れたのが素敵だなーと。
    どちらも、本質を突いていて人間味が感じられる、この製品は届ける誰かをちゃんと見つめて想像して作られたんだなーと感じられるいいコピーだなーと思いました。
    分かりやすい文章でとても参考になるインタビューもよかったです。ありがとうございます。
    2018年03月30日 22:41
  • ヒヒ馬

    よねぢさん

    初めまして!コメントありがとうございます!
    「目の付け所がシャープでしょ」と「冷やす前からクールです」
    確かに系統は似ていますね!どちらもユーモアを感じて、プラスただの掛詞で終わらないキレの良さまで感じますよね!
    もし「限界に挑戦しない」だと、確かに意味が伝わりにくいコピーになっていたかもしれませんね!本当に最後の言い回しまで気を抜かない大切さを実感します!
    これからも奥村さんはじめ、様々な方のインタビューを通して、参考になる記事が届けられるように頑張ります!励みになるコメントありがとうございます!
    2018年03月31日 08:46